遅咲きの梅 [乱読・雑読]
この作品は、芥川賞作家、津村節子氏が1978年に上梓された小説であります。
ご承知のように、津村氏の夫、故吉村昭氏も同じく作家であります。
小生は、若い時分に、吉村氏の講演を聴いて以来のファンでありますので
吉村氏の作品は残さず読んでいるつもりであります。が、妻君(メギミ)であります
津村氏の作品に触れるのは、恥ずかしながら初めてでありました。
吉村昭氏 津村節子氏
福井県出身の津村氏が、石田縞を復活させた実在の人物に材をとった作品が、
遅咲きの梅なのです。この大型活字本の上巻では、主人公「かな」の東京での、
恵まれたお手伝い暮らしから、一転して福井県の農村の嫁に行きます。
そこで壮絶な嫁いびりに合います。
下巻では徐々にかなは自立の道を歩み、石田縞の復活を果たすことになります。
古い時代・土地の嫁と姑のが克明に描かれていて、その凄絶さ、というか津村節子氏の
筆致に目が離せなくなって、最後まで一気に読み終えてしまいました。
吉村氏が書いた「三陸海岸大津波」の印税は、津村氏が全額復興支援に送ると
の英断にも心打たれていますし、この遅咲きの梅の作品に接し、津村氏の
小説をこれから読んでいこうと思っています。
(本日もご来訪、ありがとうございました。)
出来事 [乱読・雑読]
先日親戚の墓参に行きました。近くに牛舎があり、
フラッシュで写すと、青い目の牛になりました(発見)。
近くで咲いていた花々。
ミステリー<特捜部Q>
書評を見ていますと、この本が面白いとありましたので、図書館で借りました。
面白くて、ここ2,3日はまりこんでいました。
昨夜は、一気に読み終えました。面白かったあ。(ストーリーは明かせませんが。)
○早川書房刊。ユッシ・エーズラ・オールスン著(デンマーク)です。
で、同時並行に読んでるのが、映画にもなりました、これ↓です。
高齢者に優しい大型活字本。
(回遊魚のように、次々乱読を続けます。(^。^))
(本日もご来訪、ありがとうございました。)
なぜか賑わう文化の森 [乱読・雑読]
<鈍足の台風12号のお見舞いを申し上げます。>
さて、最近読了の本で、印象に残っているのが
半藤一利氏の「幕末史」。
妻が読み終えたので、文化の森にある図書館へ返却に行きました、ら、
台風が過ぎた直後、雨もぱらついていましたのに、駐車場が満杯。
いつもは駐車場でないところまで車が。
当然、いつもは静かな道に人が動き、図書館内も人がいっぱいです。
職員に訊いてみましたが、「?」の応え。
というわけで、賑わっていたわけは分かりません。
で、また、半藤一利氏の本と、早川書房「特捜部Q」を予約注文をして帰りました。
(本日もご来訪、ありがとうございました。)
長いお別れ(レイモンド・チャンドラー) [乱読・雑読]
久しぶりの読書ネタです。
(久しぶりと言っても、一日たりとも読書をしなかったことはないのですが。)
以前から読もうと思って、機会を失っていた、
今も根強いファンを持つ、レイモンド・チャンドラーの「長いお別れ」。
村上春樹さん訳「ロング・グッバイ」という書名で、発刊されたそうですが、
私が読んだのは、1974年発行、2010年75刷、
清水俊二さん訳の「長いお別れ」です。
翻訳物で、付いていけない場面もありましたが、ストーリー展開の面白さに、
ついのめり込んで4日がかりで読み終えました。
If I wasn't hard, I wouldn't be alive. If I couldn't ever be gentle, I wouldn't deserve to be alive.
(タフでなければ生きていけない。優しくなければ生きる資格がない。)
は、チャンドラー著「プレイバック」に出る名台詞ですが、
次はこれを読んでみようと思っています。
チャンドラーファンを「チャンドラリアン」と呼ぶそうですが、
私もいっぱしのチャンドラリアンかもしれません。
(本日もご来訪、ありがとうございました。)